若返りの物質NMN

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若返りの物質

最近NMNが若返りの物質として注目されています。
方々でそれについての情報が散見されるようになりました。
耳慣れない成分だけに諸手を広げ得て歓迎するには抵抗があります。

NMNとNDA

NMNはNicotinamide mononucleotideの略で某の方法で細胞に取り込まれるとNAD（nicotinamide adenine dinucleotide）となってエネルギー生産に貢献するそうです。更には長寿遺伝子と言われるサーチュイン遺伝子に活性化するように作用し、若返り効果が期待できると言われています。
元来これらの物質は体内で生産されるもののようですが加齢とともに減少するため多くの体調面での変化に不安を生じる人が少なくありません。
※引用元

PRESIDENT Online（プレジデントオンライン）

 

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｢60粒で12万円の若返りサプリ｣内科医が"タダでも飲まない"と断言するワ...

https://president.jp/articles/-/41581

若返り効果をうたう｢NMN」というサプリメントが話題だ。内科医の名取宏氏は「私が調べた限り、NMNの効果を検証する臨床試験は発表されていません。効果はあるかもしれませんが、どんなリスクがあるかも不明です。私は絶対に飲みませんし、家族や友人にも勧めません」という――。

動物実験と人による治験

実際に動物実験においてはそれなりの成果を得ており、加齢に伴う体重増加が抑制され、身体活動が活発になり、インスリン感受性が改善したそうです。

とはいえ実際の人間での臨床実験は未遂で「健康情報を評価するフローチャート」では「ヒト試験の報告を待つ」に相当しているそうです。

つまり治験か終わっていないワクチンを実践で試すような現状と似ていると言えましょう。

厳しい見方をするならばNMNの単回投与での安全性の評価は得ているのでしょう。いわば一定の健康な人に段階別にNMNを1回だけ経口投与し有害な結果を確認できなかったというレベルらしいです。

評価の解釈

某事業者のサイトでは「安全に投与できることをヒトで確認」などと記していましたが、女性や病気の人に対して安全かは未確認のようです。

健康成人でも長期間摂取した場合の安全性も観確認のようですし、10人で評価できなかったことも、100人に1人に良くない評価が確認される可能性については否めません。

更にNMNについては同研究グループにおいて長期投与を健常者に対して安全性の確認試験を進行中とのことですがまだ結果は出ていないそうです。

しかも、あくまで主目的は安全性の確認で効果を確認する研究ではなくNMNの効果を検証する臨床試験は発表されていないばかりか予定もないことが確認されているそうです。ヒトにおける長期投与の安全性が確認されていないため言うまでもありません。

勧められない癌患者

心配なのがNADの減少がある種の有害な現象への適応作用とした場合NMNサプリメントの摂取はデメリットしかありません。

サプリメントの売り手側は当然それについては触れませんが、NADを増加させると癌の進行を加速させる可能性があると指摘する声があるようです。

癌細胞は無酸素代謝経路に依存し、NADはその代謝経路で深く関与しているそうです。癌細胞によってはNADを合成する酵素が過剰に発現し、細胞内で高濃度のNAD濃度が確認されているとのこと。

それはNADを合成する酵素を阻害することで癌細胞の増殖が抑制されることが確認されているようです。いわば癌治療薬の候補として、癌細胞のNADを枯渇させる物質が研究されているようです。

死ななくなる薬を手にしたものが癌の苦しみから逃れられなくなる物語を何かで観たことがありますがそれを彷彿させました。